新型コロナウイルスの感染拡大に対し、4月7日に政府より緊急事態宣言が発令され、人との接触を8割減らすよう要請されております。

私としては、昨日まではこの「8割削減」の意味が明確に理解できておりませんでしたが、本日(4月9日)の報道によると、国の専門家会議でこの考えを提案した教授の説明では、「例えば10人集まる機会があるとしたら、2人までにしてください」という意味、とされています。

これを当てはめると、一般的な管理組合の理事会では出席者数が足りず成立しないことになります。

今は多くの管理組合が決算を迎え、通常総会に向けて理事会の活動も重要な時期ではありますが、現状を考えると、理事会等や総会の中止(又は議決権行使書決議)はやむを得ないものと思われます。

管理組合運営の重要性を考えたとしても、感染リスクを負って命がけで行うものでもありません。これまでの大規模災害であったとしても、全国民の生命が危機にさらされたことはことはないと思われ、「約8割は軽症」と言われても、そんなロシアンルーレットに賭ける必要は全くないでしょう。

理事会・総会等の中止に当たっては、まず役員の共通認識を図り、組合員に理解を得ることが重要と考えます。その場合も極力直接接触は避ける必要があると思いますが、具体の対応方策については、マンション管理センターからQ&Aが示されておりますので、参考にしてください。(同センターホームページからダウンロード)

今は、全国民が団結して感染拡大阻止に向けて行動すべきときと思います。皆様もご自分の御身体を十分ご自愛ください。
一日でも早く正常な生活が戻るよう、お互いに頑張っていきましょう。

【参考】
公益財団法人マンション管理センターのホームページより(通常総会開催に関するQ&A)
https://www.mankan.or.jp/cms-sys/wp-content/uploads/2020/03/20200327-CORONA-QA.pdf
法務省のホームページ(マンション管理組合等における集会の開催について)
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00024.html

投稿者プロフィール

木村誠司
木村誠司
28年間、地方公務員として、建築、都市計画、住宅、開発行政に従事。
自らが居住していたマンションで大規模修繕工事、管理委託契約見直しに尽力。
平成27年6月独立開業。マンション管理士・一級建築士