新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言がようやく全国において解除することとなりましたが、各マンション管理組合においては、感染の第2波防止のため、引き続き理事会や総会の運営等に苦慮する状況が続いています。

そして今回のコロナ禍をきっかけとして、企業におけるテレワークの導入だけでなく、管理組合においても、理事会などでZoomやskypeなどの無料通話サービスを利用したWeb会議の導入が一気に進んでいるようです。

私自身は、これまでこれらのソフトは名前しか知りませんでしたが、プロナーズでのWeb会議ソフト導入セミナー受講をきっかけに使用してみたところ、意外に簡単に導入できることを実感しました。

Web会議ソフトはセキュリティ対策上懸念がある場合もあるとのことですので、導入の判断はあくまでも自己責任ではありますが、会議を行うための最低限の機能としては問題ないと思われることから、可能であれば理事会などでの活用をお勧めしたいと思います。
(※ Web会議導入については、機器や通信の条件などハードの条件や、インストールに係るソフト的な条件をクリアする必要があります)

インターネットを活用したWeb会議の管理規約上の位置づけですが、国土交通省のマンション標準管理規約(単棟型)では第53条(理事会の会議及び議事)関係のコメント(⑤)において、「理事会に出席できない理事について、インターネット技術によるテレビ会議等での理事会参加や議決権行使を認める旨を、規約において定めることも考えられる。」との記述があります。

このウイルス感染拡大の緊急時に、規約での定めがなければWeb会議は認められないという判断はないとは思いますが、今回導入し、その有効性が認められたならばたならば、これを機会に規約に明確に規定を置いた上で、継続的に活用することも考えられます。

新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」は、管理組合運営にも影響を及ぼしていると言えそうです。

投稿者プロフィール

木村誠司
木村誠司
28年間、地方公務員として、建築、都市計画、住宅、開発行政に従事。
自らが居住していたマンションで大規模修繕工事、管理委託契約見直しに尽力。
平成27年6月独立開業。マンション管理士・一級建築士